熱中症対策にスポーツドリンクや塩飴は本当に有効なのか?
2018.08.04
2018年、夏真っ盛り。
熱中症のニュースも毎日出てますね
私は塩飴を毎日食べるようにしてるんですけど・・・
詳しくお伝えしますね
まず!!!知っててほしいことがあります。
それは
日本人は、塩分をとりすぎ
ということです。
あのピザやフライドポテトなどをたくさん食べるイメージでもある、ファーストフード大国とも思ってしまいそうな
アメリカ人より日本人の方が塩分をとっているんです。
日本人の1日の平均塩分摂取量は12.4g
世界平均は10.1g
ちなみにアメリカは、9.1g!!!
2割以上、日本人の方が塩分をとってるんです。
さらに、世界保健機構(WHO)が推奨している塩分摂取量は5g以下!
日本人は、推奨量の2倍以上の塩分を日常的にとってしまっているんです。
しかし、和食にもデメリットがあります。
それが塩分過剰摂取に繋がりやすいということなんです。
塩分過剰摂取だとどうなるか?
塩分というのは、過剰に摂取すると腎臓から尿になり、身体の外に排出されます。
でも、塩分が多すぎると腎臓で処理しきれなくなってしまうんです。
そうすると体内に塩分が蓄積されていきます。
そして塩分が体内に蓄積されると
「高血圧」になってしまうんです。
高血圧というのは、血管に圧が正常の状態以上にかかってる状態のこと。
そして、高血圧になると、そのままだと血管がダメージをおってしまい、動脈硬化などに繋がり、
そして
脳卒中や心筋梗塞
を引き起こしてしまう!!
という怖いものです。
高血圧は日常診療で最も患者数の多い疾患なんだそうです。
日本人の3人に1人は高血圧なんだとか。
「高血圧は日本の国民病」という人もいます。
また、世界一多い死亡の原因は『高血圧』なんだそうですよ。
2017年の夏に、保育所で1歳の赤ちゃんが食塩中毒(塩化ナトリウム中毒)で死亡してしまう事件が起こりました。
赤ちゃんは、腎臓の機能がまだまだ未熟ですので、体外に排出する力もとても弱いです。
なにより体重もとても軽いです。
塩分による推定致死量は
体重1キロ当たりの致死量は0.5~5g/kg
なんと、体重が10kgの幼児でも、塩5gで死んでしまうことも。
小さじ1杯です。
離乳食がはじまる6か月~11か月の赤ちゃんの塩分量は、1日1.5g程度で良いと言われています。
1.5gをはかってみてください。
これはお味噌汁やお醤油、その他加工食品全てに含まれている塩分をあわせて1日の摂取量です。
大人の食事をあげると、あっという間に塩分過多になってしまいます。
塩分をとるタイミングがあります
こちらの項目について、職歴12年!ベテラン病院薬剤師さんが教えてくれました!
本当にありがとうございます!!!
普通の水として熱中症対策用の水を飲んだりすると、塩分の喪失がないのに補給ばかりしていて
結果的に塩分摂取が過剰になります。
日常的に塩飴摂取も、塩分摂取として推奨しません。
いつ飲むのがいいんですか?
予防的な塩分摂取としては、直前でなければ効果はありません。
一般的には大量の発汗が予想されるスポーツや作業の場合は、水分と塩分の補給が必要です。
乳幼児の外遊び程度であれば、積極的な塩分摂取は不要と考えています。
でも、スポーツドリンクやイオン系飲料があれば摂取してもよいので、
どうしても塩分摂取をしたければ外遊び開始前や最中に。
赤ちゃんのイオン飲料や塩分の摂取は…私は不要だと思いますが、環境にもよりますしママ達の考えにもよります。
テレビやネットでの情報の影響力は大きくて、
少し前は、熱中症には水だけでなく塩も有効という情報は珍しかったので、たくさんインフォメーションする必要があったのだと思いますが、そこだけが強く残ってしまって過剰になっている気もします。
乳幼児の塩分は難しく、不足よりも過剰摂取の方が怖いと思います。
うちでは、私も息子も予防的な塩分摂取はしていません。
熱中症予防に「塩」よりも、こまめに「水分」をとることを重視したいですね
薬剤師さん、本当にありがとうございます!!
ここまで「塩分」についてお話ししてきましたが、最後に「糖分」についてお話しします。
スポーツドリンクの塩分も心配ですが、水やお茶以外のペットボトルに含まれているもの。
それが「糖分」です。
ペットボトル症候群という名称は俗称で、正式には「ソフトドリンクケトーシス」という名前。
糖分を多く含むジュースを大量に飲むことで、高血糖になる。⇒そのため、また喉がかわいてジュースを飲む
ということを繰り返してしまい、著しい高血糖になってしまう。
というのが、ペットボトル症候群です。
全身の倦怠感や眠気、多尿、のどの渇きといった自覚症状が出て、受診してみたら糖尿病になってしまっていた!ということも。
これは、成人ではなく子どもでも同じような症状が出てきたことが理由の1つです。
ですので、先ほどもお伝えしたような脳卒中や心筋梗塞などの危険性が上がります。
のどが乾いたら「水」か「お茶」をとるようにしたいですね
親が気を付けたり、知識をつければ防げる病気はできるだけ防いであげたいですね。
この夏も元気に乗り切りましょう!
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