ぐちゃぐちゃ遊びの親子教室

子どもの靴の選び方~靴は、将来の運動神経、姿勢、健康まで左右する!~

2018.07.24

●子どもの靴の選び方~靴は、将来の運動神経、姿勢、健康まで左右する!~

 

はじまりはこんな相談から...

Aさん
あいさん、子どもの靴ってどうやって選んだらいいですか?

 

 

子どもが歩きはじめる1歳ころから子どもの『靴』に関する質問が多くなってきます。

実は、靴の選び方によって子どもの将来の運動神経や姿勢、健康まで影響があります。

今日は、子どもの健康を考えた正しい靴の選び方をお伝えしますね。

なぜ、靴の選び方で将来に影響が出るの?

 

 

大人の足とは異なり、子どもの足は未完成の『軟骨』でできています。

子どもの足は、軟骨のまわりを脂肪で守っています。

そこから発達していくにつれて、次第に硬い骨が成長して、関節が組みあがっていきますが、大人の足ができるのは16-18歳ころと言われています。

 

まだまだ、軟骨のため外部からの圧力で足が変形しやすいんです。

 

例えば、小さい靴をそのまま履かせていると、足の指が丸まり、骨の成長を阻害してしまったりします。

反対に、大きめの靴でも、靴の中で足が滑り、足の指が曲がるんです!

 

乳幼児期に、合わない靴を履いていると

・骨の正しい成長が妨げられる

・足の機能が不完全になる

など言われています。

そうなると、骨格の変形により外反母趾などの足の病気になったり、姿勢の悪さに繋がります。

姿勢の悪さは、見た目だけではなく

・頭痛

・肩こりや腰痛

・内臓系の病気

・自律神経のトラブル

・運動機能のトラブル

になることも。

 

また、足にトラブルを抱えたことにより、長く歩けなかったり、すぐに疲れてしまったりしやすくなります。

そうすると、運動する機会も減りやすくなり、運動能力の向上も少なくなります。

さらに、足は第二の脳とも言われ、あまり歩かないというのは、脳の発達にも悪影響が。

Aさん
えーーー?!子どもの靴で、将来こんなに影響が?!
あいさん
足は、身体の土台部分です。土台をしっかり育てて、健康な身体にしていきたいですね
Aさん
いままでお店でテキトーに選んでたけど、それじゃダメだったんですね。

子どもにとって良い靴の選び方を教えてください!

 

靴選びの5つのポイント

 

1.サイズのあっている靴を選ぶ(お店できちんと計測する/3、4か月ごとに買い替えを)

必ずお店で足のサイズを計測して、靴を買いましょう。

メーカーによって同じ〇cmと表記してあっても、サイズは異なります。

必ずお店で測ってもらい、試着します。

 

また、子どもの足は、すぐに大きくなります。

そのときに「すぐに大きくなるから」と大きめサイズを選ぶのもNG!

先ほどもお伝えしましたように、靴の中で足が滑り、ふんばるために指を丸めて履いたり、滑ったときに足が曲がったりすることになるため、骨に影響が出てしまいます。

必ず、今の子どもにあったサイズの靴を購入しましょう。

 

 

計測ポイント

・座ったときではなく、立った状態で足のサイズを測ります。

・足の指先から靴までの空間は、8mm~12mm程度のものを選びましょう。

・子どもの足はすぐに大きくなります。3~4か月ごとに計測し、靴のサイズがあってるかチェックしましょう。

・靴を履いてみるときは、かかとに合わせてトントン!

 

2.足首&足全体をサポートするハイカットタイプを選びましょう。

 

特にかかと部分に、きちんと芯がはいっているものを選びます。

「芯」というのは・・・

赤い丸をした部分。

ちょっと濃い青色になっているように、ここが硬いものが正解!

ここがへにょへにょなものは、子どもの足をサポートできていません。

この部分がしっかり硬くなっているものを選びます。

また、このイラストでは違いますが「ハイカット」タイプを選びましょう。

 

3.甲をしっかり固定できるものを選ぶ(マジックテープ2本)

このイラストは、NGなんですが^^;

マジックテープが2本ついてるものがオススメ!

足が靴の中で動かないように、しっかり固定できるものを選んでください。

 

4.足のつま先が少しあがっていて、折り曲げたときに3分の1のところ(親指付け根あたり)で曲がりやすい物

 

アシックスさんの商品写真をお借りしています。

この写真の赤い丸のように、足のつまさき部分が少し上がっているのがわかるでしょうか?

地面に並行にべたっとしている靴ではなく、このように足のつま先が少しあがっているものを選びましょう。

 

また、赤い矢印がある部分。

足の入るほうを内側として、靴を折り曲げてみましょう。

ふにゃふにゃといろんなところで曲がる靴もありますが、しっかりした靴は、足の親指の付け根あたりの位置(3分の1程度)の場所が曲がります。

ここが曲がりやすい靴を選んでください。

子どもの歩き方に適している靴は、この部分のみ曲がりやすい靴です。

 

5.中敷きがある靴を選ぶ

まだ軟骨の足を、子どもが走ったり、ジャンプしたりの衝撃から守るためにも中敷きがある靴を選びましょう^^

 

以上、5つが子どもの正しい靴の選び方です。

Aさん
こんなに見るところがあったんですね!
あいさん
「子どもの靴」として売られていても、ただ見た目がかわいいだけの靴から将来の身体のことまで考えて作られた靴までさまざまです。
本当にお子さんのためになる靴を選んであげたいですね

 

ファーストシューズの役割とは?

Aさん
そういえば、出産祝いでファーストシューズをいただいたんですが、この条件にあてはまらないような?初めての外遊びに使おうと思ってるんですが・・・
あいさん
ファーストシューズは、『室内用』ですよー

 

出産祝いなどでファーストシューズをいただいた方も多いと思います。

ファーストシューズという名前から、「はじめての外歩き用」だと思ってる方がとても多い!

 

しかし、先ほどの条件と全くあわないですよね?

 

なぜなら、ファーストシューズは「室内用」だからです。

ファーストシューズは、外で靴を履いて歩くための練習用の室内靴。

 

外では履かせず、室内で、ちょっとした記念に履かせてみてくださいね^^

 

こんな靴はNGです!!

女の子によくあるのが

・サンダル

・ブーツ

男の子によくあるのが

・スリッポンタイプ

です。

 

理由は、今まで記載した通り。

中敷きがなく、足に直接衝撃がきてしまうサンダル。

靴底が曲がらず歩き方にあっていないため、どんどん歩き方が悪くなってしまうブーツ。

2本のマジックテープがなく、靴の中で足が動いてしまうスリッポン。

 

オシャレかもしれない!

便利かもしれない!!!

でも・・・その靴で将来の健康、姿勢、運動神経などに悪影響があるかもしれません。

 

いまの時点で「歩きたくない」「ベビーカーに乗りたい」「疲れた」とすぐに言うようなら、靴があってない可能性も。

靴を替えたら、もっと体力がついて、運動能力も伸びるチャンスが広がるかもしれません。

 

子どもはまだ感覚が鈍感で、言葉も未熟です。

「靴があってない」「痛い」「きつい」があまりわからず、親に言うことができません。

また、自分で自分にあった靴を買うこともできません。

 

親が知識をつけ、用意してあげるしかないんです。

 

どうしてもオシャレしたい!というときもあると思います。

例えば、ピアノの発表会でスニーカーは履かないと思います^^;

入園式や叔父さんおばさんの結婚式でも履かないかな。

 

もちろんそういうときは、TPOにあわせた靴を履けばいいんです。

 

でも、日常まで健康に悪影響がある靴を履く必要はないはず。

 

 

Aさん
子どもに履かせるのにラクチン!と思ってサンダル履かせてました
あいさん
履かせやすいということは、脱げやすいということでもあります。

大人でも脱げやすい靴を履いていたら、姿勢が悪くなりますよね。子どもにはもっと悪影響があります。

Aさん
子ども用として売っていればなんでもOKというわけではないんですね
あいさん
売っているものは、「今」売れるもの、売れやすいものです。子どもの将来のことまで考えられているとは限りません。

 

親が知識をつけ、見極めて、子どもにとって良いものを選んであげたいですね

 

正しい靴の履き方とは?

 

 

最後に正しい靴の履き方を説明します。

それは「かかとにあわせて履くこと」です。

つま先で、トントンとして靴を履いていませんか?

 

本当の靴の履き方は、逆!!

 

かかとをトントンして、それにあわせてマジックテープをぎゅっと締めます。

 

 

Aさん
靴の履き方があるんですね!
あいさん
はい!ぜひ今日から実践してみてくださいね。
Aさん
子どもにとって本当に良い靴を履かせてあげて、健康な子に育てたいです!
あいさん
応援してます!またいつでも相談してくださいね。

 

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WRITER

 会田夏帆(あいだなつほ)
 会田夏帆(あいだなつほ)乳幼児教育専門家
日本乳幼児遊び教育協会 代表
ぐちゃぐちゃ遊び 考案

発達心理学・幼児教育に基づき造形遊びを軸とした『ぐちゃぐちゃ遊び』考案し、横浜市でぐちゃぐちゃ遊びの親子教室を開講。
年間1500組の親子が集まり、入会まで1年待ちの人気教室に成長。
実績を生かして、子どもの創造力や挑戦心を伸ばすぐちゃぐちゃ遊びを日本全国に広めている。また、親子教室・保育士などのためにママと小さい子どもの信頼関係のつくり方講座やママ向けに子育てセミナー(親子の遊び方講座・外遊び講座・絵本講座・イヤイヤ期講座・褒め方叱り方講座)を全国で行っている。

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